Dementia test認知症の検査

Dementia test

認知症の検査

認知症の診断は、症状の経過を聞き取る問診、医師による診察、記憶障害などの程度を調べる神経心理検査、脳の状態を調べる画像検査などの結果から総合的に行われます。

大阪府堺市のばば脳神経外科では、脳神経外科専門医の院長が脳や脳神経に関する高度な知識と経験を活かし、認知症の早期発見や進行の評価を迅速に正確に行うことを心がけています。

また、MRIやCTなどの画像診断技術を駆使して脳の構造的異常を詳細に把握することで、認知症の診断だけでなく他の神経疾患との鑑別も可能です。ばば脳神経外科では以下のような流れで認知症の診断を行っています。

診断までの流れ

問診

診断までの流れ

ご本人とご家族からこれまでの経過を聞き取ります。

ご本人が自分の症状にあまり気づいていないこともあるので、ご家族や身近な人からの情報が診断のカギになります。

次のようなことを少し整理してメモしておき、詳しく医師に伝えていただくことで、認知症の診断に有効となります。

  • どのような症状にいつ頃気づいたか
  • 日常生活にどんな支障・困難が生じているか
  • ご家族はどんな症状で困っているか
  • 今までにかかった病気、現在飲んでいる薬
  • 家族構成や生活環境に変化はあるか

診察

医師の診察では、血圧、脈拍、体温、聴診などの基本的な身体検査に加えて、
発語、聴力、手足の麻痺や不随意運動の有無、歩行状態などについて調べます。

検査

神経心理検査

記憶障害などの程度を調べるために、簡単な質問に答える神経心理検査を行います。
神経心理検査には複数の種類があり、それらを組み合わせて行う場合もあります。
神経心理検査には以下のようなものがあります。

「長谷川式認知症スケール」は、一般の高齢者の中から認知症の高齢者をスクリーニングすることを目的に用いられる簡易的な認知機能テストです。 記憶を中心とした大まかな認知機能障害の有無を調べます。
認知症の診断にあたって信頼性の高い評価方法として、日本国内の多くの医療機関で使用されています。
長谷川式認知症スケールは、記憶力の評価に重点が置かれた検査です。

長谷川式認知症スケールの評価項目

1.年齢 自分の年齢が答えられるかの検査
2.日付に関する見当識 日付や曜日を聞くなど自分が置かれている状況を把握する能力があるかの検査
3.場所に関する見当識 現在いる場所を聞くなど自分が置かれている状況を把握する能力があるかの検査
4.言葉の記銘 3つの単語(「桜、電車、猫」または「梅、犬、自動車」)を覚えてもらう。新しいことを覚える力があるかの検査。後で聞くことも伝える
5.計算 簡単な引き算ができるかの検査
6.逆唱 質問者が言う数字を逆から言えるかの検査
7.言葉の遅延再生 4の設問で覚えてもらった単語を聞き、もう一度答えられるかの検査
8.物品再生 時計や鉛筆、メガネなど5つの品物を見せた後に隠し、何があったかを答えてもらう検査
9.言葉の流暢性 知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってもらう検査

MMSEの評価項目は11項目の検査で構成されています。
それぞれの項目に「時間の見当識、場所の見当識、即時想起、注意と計算能力、遅延再生(短期記憶)、言語的能力、図形的能力(空間認知)」といった7つの認知機能を評価するための重要な要素が含まれています。

MMSEの評価項目

1.時間の見当識 ・今日は何日ですか
・今年は何年ですか
・今の季節は何ですか
・今日は何曜日ですか
・今日は何月ですか
2.場所の見当識 ・ここはどこですか(施設や建物の名前など)
・ここは何県ですか
・ここは何市(町・村・区など)ですか
・ここは何階ですか
・ここは何地方ですか
3.即時想起(記銘) ・私がこれから言う言葉を繰り返し言ってください「桜、猫、電車」
・今の言葉は、後で聞くので覚えておいてください
4.注意と計算能力 ・100から順に7をくり返し引いてください
5.遅延再生(短期記憶) ・さっき私が言った言葉は何でしたか
6.呼称 ・時計(又は鍵)を見せながら「これは何ですか」
・鉛筆を見せながら「これは何ですか」
7.読字・復唱 ・今から私が言う文章をくり返して言ってください「みんなで、力を合わせて綱を引きます」
8.言語理解 ・右手にこの紙を持ってください
・それを半分に折りたたんでください
・それを私に渡してください」
9.文章理解 ・この文を読んで、この通りにしてください「目を閉じてください」
10.文章構成 ・何か文章を書いてください
11.図形的能力(空間認知) ・この図形を正確にそのまま書き写してください(重なり合う五角形)

また、場合によってはアルツハイマー型認知症の病状を評価するためにADASというさらに精密な検査を行うこともあります。ADASはアルツハイマー型認知症の診断時に進行の程度を判定したり、継続的に検査を行って病状の変化を把握したりする目的で用いられます。また、アルツハイマー型認知症に対するコリン作動薬の効果を評価する際にも活用されます。

画像検査

神経心理検査で認知症もしくは認知症疑いとなった場合、次に画像検査として頭部MRI検査を行います。
MRI検査によって、認知症の原因を大まかに分けることが可能となります。
脳梗塞や脳出血、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、水頭症などによる認知症を除外することができます。

典型的なアルツハイマー型認知症であれば脳の海馬(おもに記憶をつかさどる場所)と呼ばれる部分とその周辺に萎縮が見られるので、心理検査及びMRIのみでほぼ診断することが可能ですが、中には他のタイプの認知症との判断がつきにくい場合もあります。

その場合はSPECTと呼ばれる脳の血流分布がわかる検査によって更に鑑別の精度を高めることもあります。
SPECTとは、脳の各部における血流状態や脳の働きを見る検査で、脳の機能が低下している部分は脳の血流が低下しているので、症状だけでは診断しづらい軽度の認知症でも、脳の血流の低下をSPECT検査で見つけることができます。

また、レビー小体型認知症の診断のために、DATシンチという検査を行うこともあります。

認知症の種類についてはコチラ

その他の検査

必要に応じて、血液検査や心電図検査を行うこともあります。

診断

About dementia checkup

認知症ドックとは?

認知症ドック

大阪府堺市のばば脳神経外科では、「認知症ドック」を行っています。

認知症ドックとは、通常の脳ドックで撮影した脳のMRI画像を使用し、記憶をつかさどる部分である海馬の萎縮の程度を評価する脳萎縮検査(VSRAD)を行います。

VSRADによって異常があった場合は、早い段階から積極的な治療を開始することで認知症の進行を遅らせることが期待できます。
VSRADの所要時間は通常の脳ドック+5分程度で行うことができ、トータルでも3-40分程度です。

また、このVSRADに加えて認知症ドックでは、2種類の認知機能検査を行い、脳神経外科の専門医である院長がしっかりと診察を行い、もの忘れなどの症状が加齢によるものなのか、治療や対処を必要とする認知症からきているものなのかを調べていきます。

認知症ドックはこんな方におすすめ

  • 50歳以上のもの忘れがきになる方
    ※50歳未満の方は解析結果の個人差が著しいため、判定の信頼度が下がります。
  • 認知症の初期症状が見られる方  
  • アルツハイマー型認知症の早期発見を希望する方

大阪府や関西近郊にお住まいの方で、ご本人やご家族の認知症について、気になる点があればお気軽に大阪府堺市のばば脳神経外科へご相談ください。
脳神経外科専門医による丁寧な診察を心がけ、ご家族の方ともいっしょに皆さまにとって最適な治療方法を考えていきます。読影医師も在籍しております。

認知症についてよくわかる専門サイト|大阪府堺市のばば脳神経外科

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  • ※休診日:元旦のみお休みさせて下さい